支援実績
瓦店の情報発信による認知度向上と新規顧客獲得|田口瓦店
支援企業の概要
代表 | 田口明博 氏 | 後継者 田口将也 氏 |
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創業 | 昭和56年4月創業 |
従業員 | 2名(母、子の家族従業員2名) |
事業内容 | 屋根瓦葺工事業 |
強み・特長 | 現事業主が23歳の時に創業し屋根瓦葺工事業一筋に44年のキャリアを持つ。一般住宅は勿論、国指定需要文化財や寺院の屋根瓦葺工事業を多数施工。厚生労働省のモノづくりマイスターにも認定され、岐阜県技能士会検定補佐員としても活躍している。現在専従者として後継者となる子も、他県で修業した後に家業に従事し、親子で取得している資格も多く保有している。 |
相談内容・課題など
①新築屋根工事の仕事量が減少
瓦屋根は地震や台風に弱いという誤った認識が多く、他の屋根材を選ぶようになった。新規取引先の獲得や個人客の取り込みには当店が取り組むガイドライン工法は地震や台風に強いことを知ってもらうことが重要である。
②お客様の屋根瓦葺工事業に対する認知度のギャップ
瓦葺工事の概要、施工内容、費用面など屋根に対する認識が薄い。
③※①②から情報発信が重要
当店の存在をアピールすることは当然必要だが、家屋の一番重要となる顔である屋根瓦葺工事の内容についてもっと知っていただく事が重要である。
支援内容・活用した支援メニューなど
小規模事業者持続化補助金(平成28年度第2次補正)の活用により
①チラシ作成折込とポスティングによる配布
②地域情報誌への掲載
当店の認知度向上と新規顧客獲得に向けて①と②を実行した。チラシには当店の強みやお客様視点による確認事項、施工例を掲載した。また若年層から高齢者まで幅広く読まれている地域情報誌に掲載することで、新聞を購読していない世帯にもPRする。地元地域で特に当店で施工したお客様が多い地域には、視認により修繕が必要と思われる世帯へポスティングによりチラシを配布した。
③技術・技能の承継
事業主は長いキャリアで培ってきた技術や技能を後継者へ承継するために、日々の業務からコミュニケーションを多くして各種施工法の理解を促すよう取り組む。後継者は当店の強みを発揮できる体制の構築や、お客様ニーズなど把握するために日々の業務から意識して施主等お客様と接するなど、事業主とはお互いのポジションを共有しつつ、技術・技能の習得に励み、事業継続に向けた取り組みを行う。
成果・改善効果など
①新たなチャレンジ
実際に施工している屋根の一部をサンプルとしてガイドライン工法の審査に提出しクリアすることができれば、当店のオリジナル部材や工法が一般的に認められることになり、災害に強い屋根瓦葺事業者であること、従前の工事と比べて低コストに繋がるなど競合事業者と差別化することができ新たな強みとなるため、クリアするため申請チャレンジを行うなど事業継続に向け行動を開始することができた。
②事業主・後継者の意識改革
今回の取り組みにより、親子ともに自分の事業に対する想いを再確認し、事業を継続していくために必要な取り組みを実行していくなど、意識が変革し、事業意欲や経営姿勢の向上につながったことが一番の効果となった。
事業者の声
●後継者の事業に対する取り組み姿勢が変化した。技術・技能に対する貪欲さがこれまでと違い、現場を任すことができる成長を見ることができた。
●これまでの商工会は帳面の記帳や申告、融資の相談をするところと考えていた。後継者が本事業をきっかけに事業意欲や経営姿勢が向上していくのを見て、経営に対する様々な問題について相談しても良いところへと考え方が変わった。